Maison Margiela 2026年春夏 「Co-Ed」コレクションのテーマでは、2026年春夏のリアルライフに向けた一連のコンセプトと提案を、メゾンのアーカイブから再構築された新しいアイデアや進化したデザインで表現。ショーは、タキシードのウェストコートの前身頃を想起させるカットアウェイデザインという、テーラリングへの提案から始まります。このテーラリングは、メゾン マルジェラのスタッフが着用する白衣のように、腰紐をフロントで結んだ着こなしが印象的です。ヴィンテージデザインに着想を得た長いスリップは、アウターレイヤーとして生まれ変わり、フローラルドレスはテーピングでできたボディスにより形成されています。紙を型押ししたニットウェアには、16世紀のフラワープリントの壁紙が剥がれかけたような効果が表現されています。

プラスチックを使った表現は2025年「アーティザナル」コレクションから継続され、アクリル樹脂で包まれたアップサイクルジュエリーのトップスに見て取れます。シルクジャケットは完全に可塑化され、レインウエアに変容されました。シューズはアーカイブコンセプトを再導入し、ヒールレスパンプスやブーツ、プレキシヒールの「タビ」クロウが登場。アクセサリーでは、メタルトリムをあしらった新作「ボックスバッグ」を発表。

モデルたちは「4本の白いステッチ」のマウスピースを着けた統一的な表情でステージに現れ、「アノニミティ（匿名性）」を探求し続けるメゾンのコンセプトを表現します。オルケストル・ア・レコール協会のもとに集まった61名の若き音楽家たちが演奏を披露し、その世界観にさらなる深みを与えています。